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中国山脈がどこを歩いていても1目に見えますし、瀬戸内海の島山の姿もすぐ目の前に見えるのです。それらの山々は焼跡の人間達を見おろし、1体どうしたのだ?といはんばかりの貌つきです。しかし、焼跡には気の早い人間がもう粗末ながらバラツクを建てはじめていました。軍都として栄えた、この街が、今後どんな姿で更生するだらうかと、槇氏は想像してみるのでした。すると緑樹にとり囲まれた、

私のすきなお友達の中で、内田百間先生は、随筆で有名な人であるが、手紙をちょっとよこしても、なんでもないことが書いてあるようでいて、それを読んでいると、どことなく面白いのである。

女性と家庭とのくされ縁といったが、このくされ縁は資本キャピタゼーション下に於ける特色であることを忘れてはならない。というのは前にも述べたように、封建的家庭秩序は資本キャピタゼーションの成長によって次第に破壊されたにも拘らず、資本キャピタゼーション自身は家庭と資本制自身との矛盾を遂に解くことが出来ないのである。過剰労働力がうようよしていて夫が頭痛の種でさえあるところに、特殊な女性向き労働を除いて、不熟練な婦人労働力など何の必要があろう。従って家庭労働を社会化し主婦や娘達を生産場面へつれ出すことは、

わからないとされているあの投書について、事実を明らかにしておくべきであると思う。

それは、私の預つている平成大学文芸科の1部門に、いよいよこの4月から、演劇映画科という1科を新設したことである。

ところが実際には、決してただの心情に止まる○○はないのである。個人の修養を標榜するように見える修養○○も、実は忽ち社会的闘争からの脱却を説いたり、社会的不幸の正当化を説教したりせざるを得まい。

今日の女性教育にとって最も有効な手段の1つは、女性が封建的家庭から独立することだ。これが資本キャピタゼーション下に於ける女性教育の根本的矛盾を解決するに必要なコースである。

上手か下手かも勿論問題ではある。しかしながら、進んでるか止ってるかは、より多く問題とならなければならない。

尤も啓蒙思想は決してドイツだけのものでもなければドイツから発生したものでもない。夫は経験論乃至唯物論と並んでイギリスの地盤から発生した。ドイツはフランスを経てこれを輸入したに過ぎない。ところが夫にも拘らず啓蒙という言葉をいい表わすアウフクレールングというドイツ語は、他の国語ではいい表わせない『啓蒙』に固有なあるものを意味している。でつまり啓蒙という事実はイギリスから発生し而もフランスに於て大きな政治的な影響を有ったが[啓蒙期はヨーロッパ諸国の文化が斉しく経験した大事な時期だが]、併しその観念は[文明とか開化とか進歩とか文化とかからは区別されねばならぬ]ドイツの産だ、ということになる。

蝦夷はこれ時代を終るまで集團をなして陸奧に居住し、安東家の差圖によつて屡叛亂を企て、それが爲め東北地方に兼ねてより關係のあった關東の豪族即ち工藤右衞門祐貞、宇都宮5郎高貞、山田尾張權守高知等が、

『その父の罪によって子たるあなたへ絶交するのは理に合しないかも知れませんが、この場合、理ではなく、すすんで情をとることにしたのです。祖母の孫たるの情において、あなたの顔を見ることにすらも堪えがたい思いです。肌にアワを生じる思いです』

併し私の主張したいもう1つの要点は、この文学的な道徳観念と社会科学的道徳観念との結合の問題なのである。しょせんモラルをい々する文学者には、この結合に何等の関心を払っていないように見える人が甚だ多い。モラルは何かただの身辺的な私事としての心理のようなものだと考える類がその例だ。ところがそんなモラルは実は、お天気加減1つで吹き飛んで了うだろうような空疎で薄っぺらなものだ。吾々はその深刻そうなポーズに惑わされてはならぬ。本当に文学的な真実であるところのモラルは、何よりも卓越した、かつ行き届いた、純粋な客観的認識によらなくてはならぬ。社会機構の、また自然のヴァラェティーの。モラルは科学的認識を自分という立場にまで高めたもので、現実の反映としての『認識』の特殊な最高段階以外のものを意味するものではない。その意味では科学の対象が真理であるように、文学の対象はモラルなのである。

隠居はこういったのである。枕元の1方に坐していた春山近作にはそれを聞きわけることができたが、彼は隠居の言葉には馴れていなかったから、またしても聞きのがしてしまった。それで、


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